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Ni Tanjung旅立つ

Baliから「今朝Ni Tanjungがお亡くなりになった」と知らせが届いた。2001年12月20日に石像の前で踊る彼女と始めて出会ってから、東部の村に行くたびに彼女を訪ねた。2008年から立てなくなったが、バリ語も分からない私にいつまでも話し続けた。去年12月の写真展「バリの東、鏡のむこう」は彼女の写真と頂いた絵などを展示した。2018年に会った時には、私の肺を心配して患部に手当てをしてくれた。コロナ禍が終わったらまたお会いできると楽しみにしていたのに残念である。いや、肉体を捨てた今こそ、Baliからフッと我が家にやってくるかも知れない。

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「よく来たねえ。もう私に何もくれなくていいんだよ。ここに来てくれるだけで、十分な善行なんだから。物や財産や力を持ったって、そんなものはなに一つあちらへは持って行けない。たった一つ持っていくものは『行い』だ。…生きて何をしてきたか… それを持っていく。良い行いはあちらの世界で良い場所を開き、黙っていても神さまが評価するからね。私はあなたのやり方が好きだよ。」(2009.7.26)

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