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篠島の土に還る

妻のお姉さんが六日に亡くなられた。

数年前からガンを患い、愛知県知多半島の先にある病院で治療を受けていたが、息子たちに見守られる中、息を引き取った。お通夜には篠島から大勢の人が船でやって来て、焼香の長い長い列ができた。


翌朝も小雨が降る中、火葬場へ向かう。


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お骨を納めに師崎港からお姉さんが暮らしていた篠島へ向かう。朝から降っていた雨が止む。やっぱり島に帰りたかったのだろう。

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篠島のお墓は港を見下ろす高台にあり、すっかり晴れ上がった中、九十九段の石段を登る。

この島の流儀で、墓石の元に掘られた穴に、お骨を布に包んで埋める。

お姉さんは空と土に還っていった。


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