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春の足音、遠い道程

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満開の梅の花の下で甘い香りに包まれていると、春の足音が聞こえてきそうです。
しかし被災した北の国はまだまだ寒く、辛い日々が続いています。
この災害にあたり、これから長い長いサポートが必要と思われます。
日本の技術力をすれば、目に見えるところは復旧が進むことでしょう。
ただ目に見えない人々の心の中はそうすぐには癒されることはないでしょう。

mixiで知り合いのMさんが綴った言葉を、許可を得てここにご紹介します。

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「阪神淡路大震災の経験者として」

多くを語ってきました。 
その悲惨さは類を見ないと豪語もしてきました。 
さらに、高潮による洪水の経験者としても、多くを語ってきました。 
しかし、今回の地震と津波に関しては、私はこれまでの経験を過大評価してきた不明を恥じています。 
本当に、悲しい出来事です。 
遠く北九州からもどかしい思いでおります。 
阪神淡路大震災の時には、私の職場が避難所になったこともあり、
約半年間に渡って、避難者の方々と接していました。 
私の仕事は多岐に渡っていましたが、最も心していたことは、被災者の方のお話を聞くことでした。 
「大変でしたね」 
そんな言葉からはじめました。 
ポツリポツリと口から漏れる言葉を聞き漏らすことなく、思う存分に話してもらい、
私はそれに答えることもせず、ただ聞くことだけに終始しました。 
全く交流のなかった近隣の方々の生活振りや思いをその時初めて知ったのです。 
家族全員が亡くなり、ひとりぼっちになったご婦人や、
一人暮らしのご老人が家も何もかも失って、
生きていくすべもなくして立ちすくむお姿を見ました。 
その方々の思いは今も心から離れません。 
以来16年の月日が流れましたが、今回の災害について、
できることなら駆けつけたい気持ちが溢れてきます。 
しかし、何もできない事情にあっては、ただ手をこまねいて、TVを見て涙するばかりです。 
お一人お一人の被災体験を聞き取る仕事をする人が必要です。 
是非、そんなことを身近な方からなさってください。 
手を取って、目を見つめ、うなずくだけでいいと思います。 
TVの無遠慮なインタビューを見ながら、こんな思いでいます。


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