夕方近所を歩いていると足元を這うセミの幼虫を見つける。
この時間忙しく歩くのは羽化を前に登る木を探しているのだろう。確保して連れて帰ると、玄関にアブラゼミがひっくり返っている。こちらも連れて帰宅。ベランダから放つとジッジッと鳴いて飛び去った。幼虫はザルをかぶせ外に出しておく。しばらく立って見ると頭部が割れ、羽化が始まった。
反り返って殻から抜け出すと縮んでいた羽根がゆっくり開き始め、次第に色づいてゆく。
翌朝にはすっかりアブラゼミに変身している。地中に6年、羽化して一週間の命。籠から出し空へ放つ。