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芭璃旅後記 -畦道をゆく-

朝6時、村に流れるお祈りの声で目が覚める。宿の建つ丘の先端まで行くと、眼下に棚田が広がる。バリ島は三毛作なので、毎度、稲がどのような状態か、着いてみないと分からない。今回は刈り取り間近かで、以前は無かった霞網をかけている田もある。それでも雀が啄みに群れでやってくる。あちこちで大声で追い払う声が響き、ぶら下げた空き缶を遠隔で鳴らす装置を作っている人や、スリットの入った竹を打ち鳴らす人…。様々な方法で雀を迎え撃つ。
田圃の中に建つ小屋を覗くと、少女が本を読んでいた。タイトルを見せてもらうと、ジャワの民話の本だった。そばには椰子の殻とそれを叩く棒が置いてあるが、読書に夢中らしい。
畦道を歩いていると、声がかかる。「おはよう!」「どこから来たんだい?」「どこへ行くんだい?」。先の五日間いたUbudでは「タクシーに乗らない?」「土産物あるよ」「マッサージはどう」と、お金がらみの呼びかけばかりだったから、Ababi村はホッとする。こちらも大声で返事をして、雀を追い払うために手を叩くと、遠くから微笑みが返ってくる。


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